定期検診より主治医が大切
年に一度の行政または企業の定期検診は大切ですが、人間ドッグほど精緻な疾患情報を現出できません。ただ大病院と関係 があり泊まりで受診できる人は非常に限られているでしょう。経済的余裕もさることながら、勤務先に「人間ドッグ行くの で2、3日休みます」とはなかなか言えません。PETやMRI検査が含まれない1/365日の定期検診(メタボ検診)では、よほどの 大病が即見つからない限り通院加療の推奨程度で終わります。ついついスルーしてしまうもの。
まず主治医を特定することです「。いない」と言う方はネットのクチコミを参考にしてでも、一度空いた時間に顔つなぎに 行ってみることをお勧めします。また糖尿病など生活習慣病は、歯科や眼科でも進行の度合いを確認することができます。
日々のストレスを癒すため出向いた心療内科が脳出血発見のきっかけとなった例もあります。どの科でも構いませんので、 何でも相談できる自分だけのホームドクター(主治医)を特定しておくべきです。
重要書類の取りまとめ
ここで言う重要書類とはマイナンバーカード・健康保険証・病院の患者カード(他院に搬送された際に情報提供が容易にな る)と銀行印・通帳(定期預金を含む)、さらに加入保険の証書(定款、保険内容の説明書)・証明印のことです。ご家族と同居さ れていない単身の場合、これらを第三者に自宅まで取りに行ってもらうことはとても困難です。私は単身だったので周囲に 大変迷惑をかけましたが、最低限取りまとめをしていたのでこ事なきを得ました。
こうした重要書類は搬送〜入院に欠かせません。支払いが滞れば、入院先から退去を求められる場合かあります。また保険 金の申請が遅れれば実費負担がかさみます。闘病とはある意味、銭闘の要素も持っていますので、健康な方も事前の準備が 必要です。
加入保険内容の再チェック
自分の加入している保険をフル回転で机上でめくっても、全てが適用できるわけではありません。特定の保険商品の優劣を ここでは記しません。当たり前のことですが一般的な生命保険の場合、受取人はご家族になるはずなので、自分を守る保険 にどの程度加入しているかがポイントです。よって終身型をのぞく様々な保険商品に関して、年齢ごとの見直しが必要とな ります。30代、40代そして50代と世代が変われば特定疾病のリスクや保障の程度、掛け金などが改訂されて当たり前。特に 近年は入院特約や働けなくなった場合の保障などが市場化しています。ぜひ資料を取り寄せ検討することをお勧めします。
保険は元気なうちでないとメリットのある加入ができません。お気をつけください。
連絡ネットワークの想定
いざ倒れて入院してみるとLINEやSNSなどのデジタルネットワークがあまり用をなさないことが露見します。情報のやり とりに関してはこの上なく便利なのですが、お見舞いメールが殺到して返信に苦慮する、知られたくない人にも伝わるなど 思わぬ事態となります。見舞いの強要と取られる場合もあります。
日本社会にはやはり順序があります。企業人またはそれに類する立場の場合、自分の現況を誰からどの順序でどう流して行 くか...まず職場向けと親族向けに情報提供を実施するのが一般的と思われます。その後にSNSを効果的に運用すれば禍根 を残さないでしょう。
まとまったお金が必要
当たり前の話ですが、医療機関等への支払いは現金一括(月締め)になります。既加入保険の選別特定と保険金の請求は事後 の動きになることを知っておかねばなりません。子育て世代や住宅ローン世代が自らの入院費引当金を貯蓄するのは至難 の技だと思います。しかし保険金が下りるまでにせよ借用金に頼らず、心配・ストレスのない入院生活を送りたいものです。
個人差があるとは思いますが、私の場合の入院費用は1ヶ月あたり約50万円でした。この中にはフルスペックのリハビリ治 療も含まれます。もしもの時のための貯蓄がやはり必要となるでしょう。